KAESERの純正部品でコストを削減

純正部品でコストを削減

「KAESER専門家インタビュー」セクションでは、製品管理およびサービス部門の圧縮空気スペシャリストと対談します。ともに現在の開発やイノベーションについて探求し、顧客サービスや営業の舞台裏の一端をお届けします。

専門家インタビュー、Kevin Rosenbusch

KAESERは、可搬式コンプレッサー向けに新たなメンテナンスストラテジを打ち立てました。この件についてさらに情報を得るべく、Global Service SupportのKevin Rosenbuschを取材しました。同氏は専任のサービススペシャリストとして、MOBILAIRコンプレッサーの販売後の取扱品目全体およびサービスすべてが顧客ニーズにマッチするよう努めています。

Rosenbuschさん、なぜ今が新たなMOBILAIRメンテナンスコンセプトにとって最適なタイミングなのでしょうか? 

エネルギーコストの上昇に伴い、コンプレッサーのライフサイクル全体にわたる総運転コストに注目が集まっています。特に、保守・運用コストの重要性はますます高まっています。信頼性の高い圧縮空気供給を確保するために、可搬式コンプレッサーを所有する際にはメンテナンスコストが必然的な要素となります。純正部品を用いた適切なメンテナンスが、とりわけ再販価格の点で、非常に大きな違いを生みます。そのため、私たちは最高の性能、効率、信頼性、圧縮空気品質を確保しつつ、MOBILAIRオーナーにとってコスト削減につながる新しいメンテナンス周期ストラテジを開発しました。

正確には何が変更され、さらには、それらの変更からユーザーはどのように恩恵を受けるのでしょうか?

長期にわたる現場調査によって得た新たな洞察から、燃焼機関や電気モーターを搭載したモバイルコンプレッサー向けのメンテナンス部品の一部は、次のようにメンテナンス周期の調整が可能であることが判明しました。

MOBILAIRシステムのメンテナンス周期を延長。
メンテナンス周期を調整した予防サービス措置を示した表。

表のとおり、メンテナンス周期の延長が実現でき、大幅なコスト削減をもたらしました。

純正部品を使った場合にのみ、「適切なメンテナンス」だとみなされるとしばしば耳にします。純正部品を使うことには大きな利点があるのでしょうか?

それはよく聞く質問です。簡潔に答えると、はい、大きな利点があります。なぜなら、設計特性は、純正メンテナンス部品のみを用いて、それぞれの可搬式コンプレッサーの所定要件をベースに判断されているからです。このことは次の特性に当てはまります。

  • 所定の庄力および圧縮空気吐出空気量
  • 所定の圧縮空気品質
  • エネルギー効率および運転効率
  • メンテナンスのしやすさ
  • メンテナンス周期の頻度
  • コンプレッサーの耐用年数

可搬式コンプレッサーは、相互接続された個々の構成部品の組み合わせです。効率、性能、信頼性、圧縮空気品質は、これらの個々の構成部品の全体的な品質に大きく左右されます。さらに、定期メンテナンスの実施によって、コンプレッサーはその製品寿命の終始にわたり優れた性能を発揮することができるようになります。純正の交換部品やメンテナンス部品は、コンプレッサー元来の設計の完全性を保ち、耐用年数の終始にわたり最高の性能を発揮させ、将来の再販価格を最大限高めるための唯一の手段です。

こうしたメンテナンス周期の延長は、何らかの形でコンプレッサーの性能を落とすことになるのでしょうか?

いいえ、それはまったくありません。私たちの長期にわたる観察から、周期を延長しても効率、性能、信頼性、圧縮空気品質に負の影響はまったくないとユーザーの皆様に対して言うことができます。実際のところ真逆で、この新しいメンテナンス手法は、より高品質の純正部品を追加的な利点に組み合わせることがテーマになっています。

新たなメンテナンスストラテジで変動コストを最大35%削減。

これらの新しいサービス周期により、6年間でお客様のメンテナンス材料コストの最大50パーセントと人件費の最大35パーセントの節約を後押しすることができます。これは総所有コスト(TCO)の計算に大きな影響を与えます。加えて、ユーザーは廃棄コスト削減やCO2フットプリント削減など、追加的なコスト削減の恩恵が得られます。